福徳…清廉度量
安置…深川稲荷神社

布袋尊は、中国五代のころ、浙江省奉化県に実在した契此という高僧といわれています。大きな袋を持ち、これに食べ物や日常品を入れ、杖をたずさえ、大きな団扇を手にし、身体は低いが、腹は太鼓腹、半裸身、粗衣をまとい、常に笑顔、清貧にあまんじ、諸国を遊行し、子供と遊び、酒脱、楽天的な和尚として親しまれてきました。また人の吉凶、時の晴雨を予知したといわれました。後梁貞明二年(916年)三月三日、高齢をもって寂したが、年齢は不詳とされています。
中国において、布袋尊を弥勒菩薩の化身として、一般に信仰せられ、画像に描き、彫塑に刻まれ、あるいは置物として、ひろく親しまれるようになり、わが国に伝来し、清廉潔白、大気度量を人々に授ける福神として、禅画や置物までなって親しまれ、信仰されるようになりました。
仏法を永く護る羅漢として十六羅漢がありますが、それに布袋村を加えて十八羅漢とすることも古くからおこなわれています。


布袋尊のまつられている深川稲荷神社は、寛永七年(1630年)の創立、深川地区では、創立の古い神社です。祭神は、宇賀魂命、西大稲荷ともいいます。この付近の旧町名は、深川西大工町でしたが、昭和七年八月一日深川清澄町と改称し、その旧名から西大稲荷と称しました。この神社の裏の小名木川は、江戸時代初期から、船の往来がはげしく、この付近一帯に船大工が住み、船の修繕、造船をしていましたので、この町名が生まれたといわれています。この神社は、無住社にして、町会によって管理運営されています。

東京都江東区清澄2-12-12
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都バス清澄3丁目又は清澄1丁目
電話:03-3641-8059